真似されたら喜ぶベキでしょ。
ホリエモンの回答だ。
よいモノは、真似されてスタンダードになっていくのだから、資金調達をしながらトップを走ればいいと、ホリエモンは言う。
その資金調達が大変なのだけど、よいモノにはヒトもカネも集まってくる。と、僕も思っている。
パクられたステージキッズはよいモノだと推測される。
ステージが欲しかったヒトに手軽にステージ機能を提供できるようになるし、今までなかったモノである。
パクった会社は「これなら売れる」と考えたのだろう。売れないものはパクらないから…。
パクった時点でオリジナルには勝てない。
パクる人は、もともとアイデアなどない。進化などできないし、新しいアイデアも思いつかない。
思いつかないから、また、違うところからパクる。その繰り返しだ。
パクるのは、リスクだと気づいてもいないのだ。
アイデアを思いついたら、100人くらいは同じことを思いつくと思っている。
その内、ひとりか、ふたりが実行に移し製品化したり小説にしたり、映画にしたりする。
同時期に、似たモノやアイデアが現れたら、パクリではなく自分の実行力が不足しているのだ。
ステージキッズの場合は分かりやすいパクリだったけど、よいアイデアは実現するまで、シビアな競争なのだ。
『僕はビートルズ』というかわぐちかいじの漫画がある。
ビートルズのコピーバンドが、1961(昭和36)年にタイムスリップする話だ。
ビートルズがデビューする1年前である。
彼らは(つい)ビートルズの曲を日本で世に出してしまう。
「僕たちが先に曲を発表したら、ビートルズは違う曲を出すだろう。僕たちはビートルズと勝負するんだ」というのが、彼らの論法だった。
でも、本当はパクる誘惑に勝てなかったのだ。
で、彼らの曲は世界中でヒットする(ビートルズの曲だものね)。
ところがオリジナルに近づけば近づくほど、オリジナルから遠いところに行き着くことに気づいてしまう。
パクった作品は、結局、オリジナルには勝てない。
そんなストーリーである。
目の前に、魅力的なアイデアやモノがあったら、パクる人はいる。
ビートルズのデビュー前に、つい『イエスタディ』を人前で歌った真琴のように…。
オリジナルを生み出すのは、ワクワクするし素敵な人生が始まる行為だと思う。
パクるのは、実は、もったいないのだ。本当に。
文:紙本櫻士
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