バーテンダーはなくならない。
最近、オックスフォード大学が、あと十年でなくなる仕事を認定したらしい。AIの研究をしている、オズボーン准教授のなくなる仕事の予測である。
『雇用の未来 コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が世界中で話題になっている。
例えば、
レストランの案内係
ネイリスト
レジ係
ホテルの受付
動物のブリーダー
造園
仕立て屋
図書館員
不動産ブローカー
運転手
銀行の融資担当
などなど
確かに、レジ係りは自動化できそうだ。
駅の改札で切符を切る人がいなくなったみたいにね。
でも、バーテンダーやホテルの受付などは、コミュニケーションを大切にする仕事で「カクテルが出ればいい」ではないだろう。
実際、切符を切る人はいなくなったけど、駅員は違う仕事で忙しい。
人間は仕事を作る習性があって、どんなに便利になろうと仕事はなくならないし、むしろ増えるのではないかと思っている。
コンピューターができることが増えて、人間の仕事も増えるのだ。
80年代にパソコンが出現して便利になった。
けど、僕たちがやることは増え続けている。
コンピューターに使われているんじゃないかと思えるくらいだ。
Facebookもブログもツイッターもメールもなかった時代より、人とのコミュニケーションが圧倒的に増え、僕たちの日常は忙しい。
電車には、スマホを覗きながら作業する人で溢れているしね。
写植屋や切符切りがいなくなったけど、おそらく違う形での仕事が増えたように…。
先月からスマートスピーカーを使ってみて「どうやら所有はしなくなるかな」とは思えてきた。所有する仕事(行為)がなくなり、コミュニケーションの仕事(行為)が増えるのではないか? クルマは所有しなくなり運転もしなくていいけど、移動中、スマホを覗いて忙しく作業する世界だ。
オックスフォード大学のなくなる仕事認定は、ショッキングだけど乱暴だと思う。
バーテンダーはなくならない。たぶん。
文:紙本櫻士
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