LLC。
とは、合同会社のことである。
現在、僕の名刺には『LLC 川はともだち』と書かれている。
「LLCって何?」と、よく訊かれる。
「合同会社です」
「株式会社じゃなくて、合同会社?」
「どっちも、同じようなものですけど」
と言うと、怪訝な顔をされたりする。
合同会社は、2006年に会社法改正によってできた新しい会社形態である。
最近増えてきたけど、まだまだ、普及途中だろう。
合同会社の特徴は、出資者全員が社員であることだ。
なので出資者全員が働くのが基本となる。
一番働いた人が、お金をいっぱい貰うのだ。
設立費用や、手間がかからないためベンチャーに向いていると思う。
で、僕たちは合同会社を選んだ。
代表の僕と、副代表のみーやん、事務局の広瀬の3人が出資して法人を運営しているわけだけど、どうやら人手が足らなくなってきた。
例えば7000人規模の『千人の月見の宴』を3人の合同会社が運営するのは、正直しんどい。
ステージキッズの販売、新商品の開発などなど、
3人じゃ無理な仕事量になってきたのだ。
海外にも売りに行きたい。
合同会社の出資社員を増やすのも難しい。事業の途中参加が、どうも、合同会社は苦手なんじゃないか、と思っている。
「一番働いた人にお金を分配するなんて、今後、どうすればいいんだよ」と、広瀬が言ったのが始まりである。
「確かにそーだ。でも、合同会社だからね」
「株式会社に形態を変更する時期なんちゃうか?」と、みーやんが提案してきた。
「株式会社って、面倒じゃないか?」と、僕が言った。
「利益の分配については、合同会社よりシンプルだと思うで。よくできてるシステムや」
と、みーやんが言った。
流石、行政書士の支部長である。
来週、3人で話し合って、株式会社化を検討しようと考えている。
協力してくれる出資者が増えると、可能性が広がり会社の成長も早まるのではないか? という思惑もある。
僕たちは若くないから、さっさと会社を軌道に乗せたいのだ。10年なんてあっという間だ。
僕としては、今年中に手が組める(一緒に仕事ができる)出資者を模索して、来年早々に株式会社化を進めたい。
ひとりの出資額が多くても困る。会社の運営が難しくなるから。
ワガママですね。ごめんなさい。
筆頭株主が、どーんと出来てしまうのを避けたいのだ。なにしろ、数百万で筆頭株主になる小さな会社だから。
とはいえ株式会社となったからには、目標は上場だ。
一緒に、楽しいことができる人が集まるといいなぁ。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
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