ポーの一族。萩尾望都の言わずに死ねるか!
言い足りなかったことがあるのかもしれない。
40年前に完結したお話の続きを書くのだから。
作品は、1972年から1976年まで思い出したように書かれている。
連載というわけではない。
ここに、40年後に新作が生まれる理由があるのかも知れぬ。
もともと、思い出したように発表されていたんだし。
『ポーの一族は』あることがきっかけで吸血鬼(バンパネラ)になった、不死の美少年エドガーが成長する物語だ。
時間が止まったエドガーがどう成長するのか? という難しさがあるけど、彼は葛藤し悩み続け成長する。表面上は、クールなんだけどね。
40年後の新作は、言い足りなかったことが描かれているように読める。
でも、言わないでよかったことまで書いちゃっているようにも感じる。僕にはね。
言わずに死ねるか? という作家魂なのかもしれない。
読まずに死ねるか、の逆だ。
漫画家や小説家になるのは、そんなに難しくはない。
ある程度書く才能があり、発表し続ける根性さえあれば大丈夫だ。
問題は、小説家であり続けることだ。
仕事にすると、書くのに飽きることだってある。書けなくなるというより、続けることが苦痛になってくる。言いたいことは、なくならないけど…。
起業家はどうだろう?
ひとりで完結しない分、続けやすいというのはある。
みんなでやっているから飽きたからやめるなんでことも、なさそうだ。
でも、世の中の事情は変わるし、求められるものも変わっていく。
やはり続けるのは、難しい。
とはいえ法人もまた、エドガーのように不死である。
食べなくていいし、お酒も飲まないし、恋もしない。
お金を稼ぎながら、退場するまで生きていくモンスターである。
人からエネジーを奪って生きながらえるバンパネラに似てるかもしれない。
僕たちの法人は始まったばかりだけど、エドガーのように悩みながら100年、200年と続けていけるのだろうか?
でも、ちょっとワクワクするんだ。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
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