気がつけば、時間を売っている。

時給って、恐い。

 

愛はお金で買えない。

そりゃそうだ、値段もないし売ってもいない。

「私の愛を売ります」

と言われて「いくら?」となったら、相当シュールである。

第一、気持ち悪い。

 

とはいえ、時間はお金で買える。と、思っいる。

僕たちは過去へ行けないけど、実は、誰でもちょっとだけ未来の時間を買うことができる。

例えば、新幹線を使うと早く着いた分の時間が買える。

人に仕事を手伝ってもらうのも、同じだろう。

大量に人を雇っている人は、大きな時間を手に入れているのだと思う。

 

誰もが平等に24時間持っているなんて、嘘だろう。

お金を使うと、他人の時間を買うことができるの。

 

そう考えると、僕たちは容易に自分の時間を売っているのに気づく。

『時給1000円』で働くことは、時間を量り売りする行為だ。

時間が有り余っているように感じる若者は、気づかないかもしれない。

たぶんね。

 

時間ってなんだろう?

楽しい時間は短く、苦しい時間は長く感じる。

もともと、時間とは感覚的なもので、24時間だって平等じゃないのだと思う。

「釣りに行こう」と誘われて、日本海の荒波の中鯛を釣りに行ったことがある。

朝、6時に船に乗って、漁場に着いたらもう顔が真っ青である。

「もう、30分くらい経っただろう」と、時計を見ると3分くらいしか経っていない。

苦しい時間は、止まっているように重く遅いのだった。

 

自分のために時間を使うことに慣れていない人(時間を売ることに慣れてしまった人)は、時間の量り売りを納得している。

大抵は、そうだから。

誰かに時間を売りながら、充実した(自分)の時間を過ごせる人たちだっている。

勝ち組サラリーマンのイメージである。

でも、本当に、そうなのだろうか?

 

僕たちは、気がつけば人に時間を売っている。

恐いことだ。

 

文:川はともだち 代表 紙本櫻士

 

千人の月見の宴

チケットぴあにて、発売開始。ネットはもちろん、電話でも買えるということで、アナログな方にも優しいのだ。
0570-02-9999(Pコード 481-199)

 

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