お酒、飲めません。
初めて試したタバコがショートピース(スーパッパ)。
で始まる『スモーキン・ブギ』を初めて聞いたのは、僕が小学校低学年だった。
1974年のことだから、ずいぶん昔だ。現在、『ダウン・タウン・ブギウギ・バンド』を知らない若者は多いと思う。
翌年にヒットした『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』で、宇崎は「あんたあの娘のなんなのさ!」のフレーズが流行語になるほどブレークした。あぁ、懐かしい!
この曲は『カッコマン・ブギ』のB面だったそうだ。
確かに、B面っぽい。
当時、レコードには表と裏があって、裏面をB面と呼んでいた。
裏返して聴くB面は「ついでに」とか、「遊んで」とかいったイメージの作品が多い。
「どうせ売れないだろうけど、インパクトあるし」といった、曲がB面に収録されていった。
所ジョージのレコードは「両方B面」と、おどけて本人が言うほど、B面には独特の世界があたと思う。
CDの登場で、B面はなくなり二番目の曲とかになった。
おかげで露骨に、遊びの要素が入った作品が減ったように思う。
余談だけど、450万枚売れた『およげ! たいやきくん』のB面は、なぎら健壱が歌う『いっぽんでもニンジン』である。裏面で自動的に450万枚売れたことになる。
ところが印税は買い取りだったらしく、『およげ! たいやきくん』を歌う子門真人は5万円、なぎら健壱は3万円にしかならない。それはないよね。
契約は、命なのである。
『起業でごはん!』でも…。
ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを解散した後、奥さんである阿木燿子とのコンビで作曲家としてブレークする。山口百恵への楽曲提供は60曲以上だ。
『横須賀ストーリー』『プレイバックPart2』『しなやかに歌って』など、枚挙に暇がない。
『スモーキン・ブギ』『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』から、僕は勝手にウィスキーとかバーボン片手に歌う、つっぱりシンガーというイメージを抱いていた。
最近、お酒が飲めないと知ってびっくりしたくらいだ。
ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの後に続く、つっぱりバンド『横浜銀蝿』は『スモーキン・ブギ』『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』をカヴァーしている。
やはり、どこかつっぱりのイメージなんだよね。
奥田民生、ウルフルズも『スモーキン・ブギ』を歌っている。
名曲なのだ。
初期の宇崎竜童は、リーゼントにサングラス、ツナギのイメージだった。
でも、実際は、明治大学の軽音楽部にいたインテリだ。
宇崎竜童は、ギャップが面白いのかもしれない。
突然、俳優を始めたりね。
実際に宇崎に会うと、イメージとのギャップに驚く人も多らしい。
話し方もモノ柔らかいしね。
10月4日(水)に、淀川河川敷枚方地区に宇崎竜童が現れる。
『千人の月見の宴』で、ブルースを歌う。
中秋の名月の日、薪能『黒塚』で能楽師・辰巳満次郎が舞った後、宇崎竜童が歌うブルース。
ここにもギャップや意外性があると思っている。
観ずに死ねるか、な一夜なのだ。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
チケットぴあにて、発売開始。ネットはもちろん、電話でも買えるということで、アナログな方にも優しいのだ。
0570-02-9999(Pコード 481-199)
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