思い込みのチカラ。
ここで言う起業家は、八百屋のオヤジではない。
パン屋さんをやりたいとか、立ち飲み屋をやりたいとかは、すでに存在するビジネスを始めるのは、起業であって起業家の仕事ではない。
起業家の定義は『自ら事業を起こす人たち』のことである。彼らは、これまで世の中になかった事業を始める。
最初は、小さな事業からかもしれない。
Appleだって、スティーブジョブズが友人とふたりで始めた会社である。
AppleⅠを売り出して、約8000ドルの利益を得たジョブスは「これはイケる」と資金集めをする。
「革新的なPCなんだ。参加しないと損だよ」と、言ったかどうかは分からないけど、まずは個人投資家から資金を得ることに成功する。
何度も断られながらね。
ちなみに80年代のAppleは、酷かった。
ガンガン固まって、オッカナビックリ使っていたのである。8時間かけて作った文章が、保存されずに消えてしまう。ヒドイのだった。
とはいえAppleには「こうしたい」という意思が感じられて、僕たちはファンになった。
ファンたちは、値段が高いとか、不便だとか、すぐ固まって使い物にならないとか、言わない。ひたすら買い続けて応援をする。
いま、みんなが使っているマウスも「そんなの玩具だ」なんて、当初からマウスを採用していたAppleは、みんなに馬鹿にされていたんだ。
絶対、便利なのに…。
起業家の資質の一つは、思い込みだと思う。
イケると思ったら、資金と時間をつぎ込み周りを巻き込み、実現に向かって突き進む。
失敗や後退があっても、宗教のように実現を信じている。
『根拠のない自信』は、その人の魅力だったりカリスマだ。
思い込みは、起業家の燃料である。
スティーブ・ジョブズは、尽きない燃料を持っていたのだろう。
二つ目は、魅力だ。
起業家本人や事業内容が、人をひきつける魅力がないと続かない。
助けてやりたいと感じる性格も、魅力だろう。
世の中には、必要な仕事がある。
何を当たり前のことをだけど、それを事業として大成功している人たちがいる。
いや、いた。
産業廃棄物を処理する仕事や、電気やガスを供給する仕事、鉄道などの移動を提供する仕事などだ。
どれも最初は、起業家が生み出した魅力的な仕事だった。
いつしか社会のインフラになって、起業家の手を離れ『みんなの事業』になっていく。
もはや、なくてはならない仕事である。
起業家は、世の中にない魅力的な事業を、”最初に”考えるのが仕事だ。
世の中にすでにある八百屋を大成功させるのは、事業家である。
こんなものいらない。
これはイケてる。
そんな事業を魅力的に提示できる資質が、あるかどうか。
ゼロックスや、スマホだって、こんなモノいらないけどイケてる事業だ。
Appleもそうだよね。
3つめは、やり続ける資質。
お金が続かなかったり、飽きてきたり、思ったように広がらなかったり、事業をやめる理由なんて山ほどある。
100社起業したら、30年後に残っている会社はゼロである。それほど会社は続けるのが難しい。
とはいえ、やめなきゃ続く。
うまくいくまで続ければいいのだ。
根拠のない自信を燃料に、我慢比べである。
洗面器に顔をつけて、先に顔を上げたら負け。
アフィリエイトは、起業とは違うけど、やり続ける資質が成功につながるのは同じかもしれない。僕たちは、思ったより飽きっぽい。
うまくいくかどうかは、やってみないと分からない。
3つの資質をブログで考えてみたけど、僕は評論家ではなくプレーヤーになりたい。
やることは、いくらでもあるのだった。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
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