同じアイデア。
広告をやっていると「僕たちは、ほぼ同時に新しいアイデアを思いつくのかもしれない」と、思うしかない経験が増えてくる。
ほぼ、同時期に同じコンセプトの広告を目にする。別に、盗作したわけではないのにである。
『百匹目の猿』という、生物学の現象を表したお話がある。
ある島の猿が、芋を海水で洗い出し、同じ行動を取る猿が100匹を越えると島全体に広がり、別の島でも同じ現象が起こる。というお話である。
多くの人が思いつくと、やがて集団の意識となり、テレパシーのようなもので広がり(ここはオカルトだ)ブレークスルーを起こす。
根拠があるわけではないけど、文書を書いている僕には腑に落ちたりするのだ。
どうも、同じようなことを人は同時に思いつく。
同時代の技術や思想を使って考えるのだから、似たものが生まれるのは言えてるが。
例えば、電話の発明で知られるベル。ほぼ同時にイライシャ・グレイも同じシステムを思いついた。で、ほんの時間差で電話の生みの親は、ベルになった。
特許出願競争で有名なお話である。
同時期に、同じアイデアが生まれ、世の中に提示される例は多い。
「思いつく」
のなら、誰でもできる。
実際に、やってみる人は、その100分の1か1000分の1なのだと思う。
実行に移すのは、しんどいのだ。
シャケが3000個の卵を産んで、生き残るのが2匹という話に似ているかもね。
実際に製品にして売るのって、シャケが生き残る確率みたいだし。
『思いついたアイデア』は新鮮な内に、実行に移すのが吉だ。
製品でも小説でも絵画でもね。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
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藤田 (日曜日, 13 8月 2017 00:35)
素晴らしい
その通りだと思います
紙本 (土曜日, 19 8月 2017 09:48)
やれることをひとつひとつですね。