いらないモノを売るのって、スゴイ!
ハンドスピナーが流行っているらしい。
アメリカに住む『無償筋無力症』の女性が、娘と遊ぶために考案した玩具だそうだ。
ボールベアリングが内蔵され、ただクルクル回る。
で、早速、注文してみた。届いたのは真鍮でできた手裏剣風のヤツで、投げたら武器になりそう。回すと、4分くらい回る。
「だからなに?」的な感じもする。
最初に考案した女性は、こんなに世界中で売れるとは思わなかったのかもしれない。
そもそも、いらないし…。
とはいえ、僕たちはいらないモノに囲まれている。
スマホ、エレキングの玩具、機械式腕時計も…。たぶん、いらない。
例えば、ゼロックス(コピー機)は、最初、なかなか売れなかったそうだ。
コピー機も、いらないものだったのだ。
「これを使えば、書類が一瞬で複写できます」と営業マンが言うと、
「そんな高価な機械がなくても、手で写せば只じゃないか」と、断られる。
まるで、幸福になれる壺を売りに来た詐欺師のような扱いだ。
本当かどうかはともかく、ありそうな話である。
『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)の著者近藤麻理恵さんによれば、ときめかなくなったモノは、いらないモノだそうだ。
買ったときは、確かにときめいている。
真鍮製のハンドスピナーは、まだ、僕の中でときめいているし。
ハンドスピナーを回していて、自動巻きの腕時計の感覚に似ていると思った。
時計の中に、滑らかに回転する部品があって、ハンドスピナーの感触に近いのだ。
腕時計の中で、重い部品がクルクル回っている。それが滑らかに動いていると、僕は癒やされるのだった。
簡単ステージキット『ステージキッズ』を、僕たちは売っている。
これだって、今までになかったものだから、いらない。
でも、一度トキメイたら、もう手に入れたい。
ステージに立って、みんなトキメイテて欲しい、と僕は思っている。
文:川はともだち 代表 紙本櫻士
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