見たことないステージが見たい

生まれつつあるモノに、ドキドキする。

 

「選挙に使えるよ」

「盆踊りのやぐらに使いたい」

「能舞台をダンボールで造ったら面白い」

「クルマの荷台をステージにして、パレードに使うのに便利」

「幼稚園とか保育園の発表会に」

「老人ホームのカラオケ大会にあったら」

「デパートの展示会に使えるんじゃないか」

「クルマのディーラーの展示会で、クルマのステージにしちゃったら」

「漫才や落語の舞台に」

 

ステージキッズに初めて見た時、それぞれの意見が出て興味深い。

「これじゃ、使えない」

「値段をもっと安く」

「雨が降ったら?」

など、ネガティブな反応も、もちろんあるけど。

 

でも大抵の場合、コレをどうしたら面白いか? と考える。

生まれつつあるモノは、見ていてワクワクするのかもしれない。

 

例えば、19世紀末から20世紀初頭にアメリカの南部で生まれたジャズ。

「次は、どんな演奏が聴けるんだろう?」

と、ミュージシャンたちが新しい奏法を試しながらジャズは発展していった。

人々は、生まれつつある音楽に熱狂し、ファンが増えていく。

ルイ・アームストロング、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンク、スタン・ゲッツなど、ジャズ・ファンを広げていった。

生まれつつあるモノは、心が踊る。

 

演歌も同じである。

もともと邦楽があって、演歌は邦楽のニューミュージックだった。

当時、邦楽になかったサウンドに人々は魅了された。

その後いつしか演歌は成長をやめ、消費される音楽になっていく。

 

80年代、僕たちはイエロー・マジック・オーケストラで、コンピューターに打ち込む音楽に触れ、驚き、本人たちもワクワクしながら作曲した。

ジャズからフュージョンになり、電子音楽へと新しい試みが移っていく。

その先に、Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅがいたりするのだと思う。

新しい何かは、僕たちを魅了する。

音楽に限らずウォークマンにだって、ときめいていた。

 

ステージキッズは、ステージの新しいカタチを提案している。

音楽じゃないけど…。

この先どうなるかは分からないが、いま、僕たちはステージキッズを巡る冒険を始めている。結構、楽しい。

 

文:川はともだち 代表 紙本櫻士

 

 

千人の月見の宴

 

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